WSOP2022 $1,500 Dealer’s Choiceで3位入賞!木原直哉さんインタビュー
今回のWSOPでも数々の戦績を残しており、何度もファイナルテーブルに残っている木原直哉さんにメインイベントday1のディナーブレイク中にインタビューをした。
今回のWSOPはいかがですか?
全体を通して、満足しています。
ブレスレットが取れなかったのは少し残念でしたが、
PPC※のファイナルに残れたのは大変うれしく思いますし、
自分の中でも驚いています。
MIXゲームは参加人数も少なく、今までもファイナルテーブルに
残る事はあったが今回のPPCには特別な思いがありました。
※PPCとは
Poker Players Championshipというトーナメントで
テキサス・ホールデムだけでなくオマハやセブンカードスタッド
など様々なゲームをプレイし優勝をめざすゲーム。
参加費が超高額で、参加するだけでステータスになるトーナメント。
その年のミックスゲームプレーヤーの頂点を決めるトーナメントとも言われている。
今回のWSOPで思い出に残るハンドはございますか?
ディーラーズチョイス※$1500(202,000円相当)イベントで
残り3人の時にスタッドハイ※のゲームでのハンドです。
木原さん: 裏:k2 表:k
Brad Ruben: ?? 表:A
プレイヤー02: ?? 表:?
↓
木原さん: 裏:k2 表:k 4
Brad Ruben: ?? 表:A 2
プレイヤー02: ?? 表:??
【アクション】
木原さんベット → 2人がコールする。
↓
木原さん: 裏:k2 表:k 4 6
Brad Ruben: ?? 表:A 2 8
プレイヤー02: ?? 表:??
【アクション】
Brad Ruben → チェック
木原さんベット → Brad Rubenのみがコールする。
↓
木原さん: 裏:k2 表:k 4 6 5
プレイヤー01: ?? 表:A 2 8 10
【アクション】
Brad Ruben → チェック
木原さんベット → Brad Rubenがレイズを返してくる。
木原さんコールで7th(最終のカード)へ
↓
木原さん: 裏:k2 表:k 4 6 5 裏:3 ストレートが完成!
プレイヤー01: ?? 表:A 2 8 10 裏:?
【アクション】
Brad Ruben → ベット
木原さんレイズ → Brad Rubenが3ベットを返してくる。
ここでアクション的に相手はフルハウスしかないと考えました。
自分は456のボードなので、スレートができている事がBrad Rubenにも
分かられている可能性があります。しかし、それでもBrad Rubenはレイズをしてきたので、
スリーカードや2ペアの可能性は低いと感じ、ほぼフルハウスだと思いました。
本当にフルハウスか?と悩んだが・・・
実際にオープンしたらフルハウスでした。
このハンドで全体の60%のチップをBrad Rubenに持っていかれてしまい、
彼がチップリーダーになり、自分は瀕死状態になってしまった。
このハンドがwsopの一番印象に残っているハンドです。
※ディーラーズチョイスとは
ボタンの人がプレイするゲームを決めるトーナメント
※スタッドハイとは
セブンカードスタッドハイというゲームで
最初にすべてのプレイヤーは3枚のカードが配られ、2枚は裏向きで、1枚だけ表向きにします。
それからベッティングなどを行い、最終的に7枚のカードが配られます。
最初の2枚と最後の7枚目のカードだけが裏向きで、相手には分からず、最後の7枚目のカードが配られた後に、
(3枚が裏で4枚が表向き)ショーダウンでハンドは開かれ、7枚のカードの中から最高の5カードポーカー ハンドを完成させたプレイヤーが勝者。
今回のWSOPで印象に残るポーカープレイヤーを1人だけ挙げて頂けますか?
二人でもよいでしょうか?
一人めはブライアン・ラスト、もうひとりはスコット・シーバーです。
今回のwsopではかなり長い時間、彼らとプレイを共にしました。
ブライアン・ラストとはディーラーズチョイス等でディープに走っていて、
基本的に自分の後ろのポジションにブライアン・ラストがいることが多かった。
同卓して彼のポーカーを見たがとでも綺麗なプレイをしていた事もあり、とても印象に残った。
スコットシーバーは$10,000ディーラーズチョイスとPPCで何度か顔を
合わせるプレイヤーで、テーブル自体も何度も同卓している。
ブライアンとは違い、彼はとても激しいプレイをするプレイヤーでとても印象的だった。
この2人は自分が世界のTOPプロを5人挙げろといわれたら、欠かせない存在です。
木原さんのポーカーを打つ上で大事にしている事を教えて下さい。
これは完全に一つで
「ポーカーを楽しむこと」
楽しんでポーカーを打つことは何より大事です。
ポーカーを始めたばかりの人や多くの人が
ミスを怖がり過ぎている人が多すぎる印象にあります。
トッププロでもミスのないプレイは難しく、
そもそもミスを完全になくすというのが不可能です。
であれば、最初からミスプレイを無くそう!
なんて考える事が無駄だと自分は思う。
また、自分ではミスではないと思ったプレイも「ポーカーの神様」の視点
から見たらミスだらけの可能性もありますよね。
そんなことよりは、ポーカーを楽しく、自分のしたいように打てば良いんじゃないか?
と私は思います。
日本国内のポーカー業界についてどのように思われますか?
自分がアミューズメントカジノにあまり行かないのでよくわからないですが、JOPTの解説には毎年呼んで頂いていて、毎年人数が増えている事にはすばらしい事だと思っています。
現在WSOPのメインイベントに参加されているかと思いますが、調子はいかがでしょうか?
60,000点スタートの現在は51,200点です。
あまりポットも取れていなく少し悲しい状態ですが、
これからハンドが入って、ポットが取れれば良いなと思います。
ただ、今年はメインイベントより自分の中でPPC(Poker Players Championship)のほうが大事なイベントに感じていたのでいつもならメインイベントは気合が入るのだが、今は気楽な感じでやっている。
いままでにない不思議な感じですが、、、
最後に日本のポーカープレイヤーに一言お願いします!
ポーカーを楽しもうという気持ちがとても大事だと思います!
ミスを無くそう!とか考えていくと、どんどんポーカーが楽しくなくなってしまうので、
ミスなんかどうでも良いので、思いっきりポーカーを楽しんでほしい!
インタビューを終えて。
メインイベントのディナーブレイク中に快くインタビューに答えてくれた木原さん。
物腰もとても柔らかく、優しい方で、ポーカーを楽しもうという気持ちがインタビューを
通して記者にも伝わってきました。
日本人代表プレイヤーとして今後の活躍を期待したい。
今後も木原さんの活躍をJapanPokerNewsで追い続けていきます!